フタル酸エステルの概要を説明しています。
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2019.2.17 update
最近、さまざまな法令(特にEU REACH規則やRoHS指令)でフタル酸エステルが規制されており、実質、新規では使用できない状況になっている。
ここではフタル酸エステルについて説明する。
フタル酸エステルとはフタル酸とアルコールが脱水反応してできるものです。
フタル酸にさまざまなアルコールを反応させることにより、フタル酸エステルを合成することができます。
(実際には無水フタル酸とアルコールを反応させて合成することが多いです)
フタル酸のOHとアルコールのHが反応し、H2O(水)として脱離します。
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エステルとは
酸とアルコールが脱水反応してできたものの総称です。
酸とアルコールの組み合わせを変えることにより無数のエステルを合成することができます。以下がその例です。
R1 | R2 | R1COOH | R2OH | R1COOR2 |
---|---|---|---|---|
CH3 | CH3 | 酢酸 | メタノール | 酢酸メチル |
C2H5 | エタノール | 酢酸エチル | ||
C3H7 | プロパノール | 酢酸プロピル | ||
C4H9 | ブタノール | 酢酸ブチル | ||
C2H5 | CH3 | プロピオン酸 | メタノール | プロピオン酸メチル |
C2H5 | エタノール | プロピオン酸エチル | ||
C3H7 | プロパノール | プロピオン酸プロピル | ||
C4H9 | ブタノール | プロピオン酸ブチル | ||
C3H7 | CH3 | 酪酸 | メタノール | 酪酸メチル |
C4H9 | CH3 | 吉草酸 | メタノール | 吉草酸メチル |
フタル酸とは
ベンゼン環に2つのカルボキシル基(-COOH)が隣接した位置(オルト位 (o-))に結合している物質。
位置異性体として、メタ位(m-)はイソフタル酸、パラ位(p-)はテレフタル酸。
ちなみに位置異性体とは
キシレンを例にすると、メチル基を基準に追加の置換基が入る場所により、
o-キシレン(オルト-キシレン)、m-キシレン(メタ-キシレン)、p-キシレン(パラ-キシレン)という。
3種類とも性状、物性はすべて異なっている。単にキシレンというときは、o-,m-,p-混合体の場合が多い。
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