特定化学物質の追加(溶接ヒューム、塩基性酸化マンガン)
特定化学物質の追加内容について説明します。

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特定化学物質の追加(溶接ヒューム、塩基性酸化マンガン)

2020.6.13作成

 

特定化学物質障害予防規則の特定化学物質(管理第2類物質)に「溶接ヒューム」と「塩基性酸化マンガン」を追加する。「塩基性酸化マンガン」の追加は従来の「マンガン及びその化合物(塩基性酸化マンガンを除く。)」から「マンガン及びその化合物」への変更とします。

 

背景

「溶接ヒューム」及び「塩基性酸化マンガン」が、労働者に神経障害等の健康障害を及ぼすおそれがあることが明らかになったことから、特定化学物質障害予防規則、労働安全衛生法施行令等を改正することになった。

 

内容

特定化学物質の第2類物質のうち、管理第2類物質に分類されることになった。

 

特定化学物質の分類

 

CAS No. 対象となる含有濃度 特別管理物質 管理濃度
溶接ヒューム 特定されず 1%超 非該当 マンガンとして0.05mg/m3(レスピラブル粒子)
マンガン及びその化合物 特定されず 1%超 非該当 マンガンとして0.05mg/m3(レスピラブル粒子)

 

レスピラブル粒子とは「肺胞に到達する粒子」のことです。

 

国際基準であるISO 7708で 粉じんは、吸入した場合の呼吸器への到達の程度に応じて 「吸引性粉じん(インハラブル)」 「咽頭通過性粉じん(ソラシック)」 「吸入性粉じん(レスピラブル)」 の3種類に分けられており、粒子は粒径が大きなものは鼻腔や咽頭で沈着するのに対し、粒径 が小さいものほど肺胞といった呼吸器の深部まで到達します。

 

施行期日

公布日:令和2年4月22日
施行日:令和3年4月1日

 

参考文書

通達文書
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T200424K0010.pdf

 

労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案等について(厚生労働省作成資料)
https://www.mhlw.go.jp/content/11302000/000614950.pdf

 

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